マルチクリエイト☆2児パパサロン

仕事のクルマ、バイクなどの機械系。家庭内での掃除、修理が主です。あとは、人生の歩み方を、独り言として綴っていきます。

HA1W 3B20 アイ 白煙モクモク 車上バルブステムシール交換

 

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いきなりですがバルブステムシールです。

先日、車上作業用に作った工具はこの車両の為です。

 

まずは経緯から。

 

マフラーから白煙が出るとの事。話では10分程走行すると消えるらしい。 ちなみに14万km超えターボ車です。

 

入庫後の現車確認ではかなり多めの白煙。

そしてボソボソと失火する時も。

 

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プラグを確認すると3本共オイルでベッタリ。

コンプレッサー側のホースを外して、この時点でタービンの可能性を除外しました。

 


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プラグを清掃して始動。1番のみ濡れています。

 

その後、圧縮測定。


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1番  →  14k


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2番  →  11.5k


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3番  →  11.5k

 

(後で調べたら 基準は 10.8k  でした)

 

以上から、1番シリンダーへのオイル漏れが多い。  まずは酷いオイル下がりと判断。

 

という訳で車上整備となったのです。

 

では作業を進めていきましょう。


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エンジンは後方に傾いています。


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カバーを外し、


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タイミングチェーンなので、テンショナーをロック。  


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カムを外してタペットを、


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順番通りに保管。


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他の部品も即梱包します。


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ヘッドカバーはチェーン周辺に汚れの堆積が見えます。

 


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さて、ようやく本題の準備が整いました。


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新品のステムシールです。


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こちらはプラグ穴からエアーを入れるもの。


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内部にムシが入っています。


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自作SSTにてバラす事が出来ました。


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狭い排気側用に切断したバルブステム外し。

現状握りの力が弱くなってしまったのでロックプライヤーで締め付け。


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下になる排気側は結構カーボン付着。

 

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ステムシールもスラッジが溜まり、ゴムも硬めです。

 

長期間オイル交換を怠るとオイル漏れしやすくなります。  その原因としてカーボンスラッジがシールゴムを硬化させてしまうのです。  


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下側、特に左側はターボがあるのでスペースがありません。

 

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バルブコッターは弾かれて飛んでいく事があります。  バラした人は必ず一度は経験してますね。

もしコッターが鉄では無く磁石にクっ付かなかったら、、    恐ろしです。

 

 

 

さて、なんとか無事交換出来ました。

 

 

 

 

症状はどうなのか?

 

 

 

 

キュキュキュ   ブゥ〜ン        モクモク

 

残留オイル分を考慮して観察、、   が、 中々収まりません。

 

 

エンジンを切ってプラグチェック。  ベタベタです。

 

以上でバルブステムシールが主原因では無いということになります。

 

 

 

もう一度考えましょう。

 

 

①ステムシール、つまりはオイル下がりでは無い。

②圧縮がある事からオイル上がりでも無い。

③ターボでも無い。

④プラグが濡れている。

 

とすると、残るは吸気側からの流入

吸気とエンジン内を結ぶ物は?→ ブローバイ。

 

 

 

 

そこにPCVというワンウェイバルブがあります。

 

 

 

試しにホースを抜いてみると、、

 

 

かなりの時間が掛かりますが、段々と白煙が減っていきます。       原因はコレですね。

 

 

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上がPCVバルブ、下がそのパッキン。


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新品の中には弁がありますが、


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外した物は貫通してました。

これでオイルを吸っていたんです。

 

 

さて、ここでウォーリーを探せならぬPCVバルブを探せ!
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この中に青いPCVバルブが隠れてます。 正解は下。


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この中に青いPCVバルブが隠れてます。  正解は下。


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という訳で、結構厳しい場所にあります。  普通は周りの部品を外してアクセスしそうですが、そのままトライしました。


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そして最難関は、このパッキン。  表がツバになっていて、嵌めるのは簡単ですが抜けるようには出来ていません。  そして長年の使用によりゴムが硬くなり、余計抜けません。  

 

それよりも重要なのがツバが無くなると、エンジン内に落ちて回収不能となってしまう事です。  

 

たかがパッキンですが侮れません。  今回は更にアクセスの悪さがプラスされましたが交換完了です。

 

 

結果、試運転で白煙無くなりました。 少し遠回りとなりましたが良い経験となりました。感謝。