さて前回記事にて登場した治具の製作です。
前々からパイプ溶接には治具が必要だとは思っていましたが、作業頻度も低く、良い構想も出てこない事からカタチにはなっていませんでした。
そこで今回15のトラブルは良い機会でした。少しでも綺麗に、上手く溶接出来るようになりたい。腕が無い分機械工具に頼るのです。
では製作にあたり必要なポイントを整理して考えましょう。
・まずは回転すること → ベアリングを使用。
・回転軸は縦か横か → 溶接棒で両手が塞るので空いているのは足。 溶接は椅子に座り目の高さ辺りとしたい。ということで回転台を足元に、回転軸は縦に決定。
・足元はグラつかないように重たい物を配置。
このあたりを踏まえて廃材を捜索。
見つけました。ランドローバー ディスカバリー2のトルコンです。 走行不能になった車両を中古ATごと交換した物です。 症状的にトルコンの不良と思われました。
ちょうど良い機会なので、治具として使えるか分かりませんが割ってみましょう。
突っ切りにて、
もうすぐ、割れ、、
ました。
ディスコのトルコンの中身なんて、なかなか見れませんね。
内部の構成が今ひとつシックリきませんが、画像の2つの部品が擦れあって削れているのが確認できました。 トルコンの不良はこのあたりでしょうかね。
さて、この削れたケース側を使用していきます、
上はウォータポンプのプーリーが付く所。そして端材。
センターの軸径を調整。
ポンプ材のセンターに軸を圧入、具合が微妙なので溶接固定。そして裏側をベアリング外径に切削。
この中古ベアリングを、
圧入。 しかしトルコンのセンター軸に圧入しようとするも軸径を間違えスカスカに。
グラグラはよくないので溶接固定してやりました。
こちらは以前作ったブレーキローター研磨用の治具。 しかし精度が出ず。 棒の掴みではやはりズレます。なるべく大きな面で掴む事が大事ですね。
というわけで不要となった物を再利用しましょう。
短くして先端をベアリング内径に加工。
圧入しました。
土台は完成し、その上に旋盤で余っているチャックを乗せました。結構重量があるので固定しなくても動きません。しかしベアリングにガタがあり、上の方で力が掛かると少しグラグラします。
パイプの保持は単管とジョイントで自由に位置出しが出来るようにし、固定は取り敢えずホースバンドとしました。 アルミで軽量なので今回は大丈夫です。
とりあえずの完成はこんな感じですね。
実際にパイプを固定してみました。
溶接してみました、パイプが曲がっていても溶接部は水平にマウント出来ます。
ただ回転を足で行うので結構難しいです。
今回の溶接はこれで完成ですね。
バリバリのアナログですが慣れればもっと上手くいく⁈ と思います。 練習あるのみですね。
また改良出来たらご紹介します。