前回左側まで完了した足回りの続きで、今回は右側です。
取り外しはアッパーアームのボディー側、ドライブシャフトのナックル側、ロアアームのナックル側です。 以上で何とか外す事が出来ましたが、左よりも自由度がありません。
ブーツ類の処理は左側と同じです。
しかしアーム類の戻し時にロアアームジョイントブーツに無理な力が掛かってしまい折角のシーラーが取れてしまいました。 右側はタイロッドのナックル側も外さないと厳しいですね。 もう一度シーラー処理して完了。
そしてこちら側も錆だらけ、
フレームも全て錆びてます。
同じく、
錆びの、
転換処理。
乾燥後、シルバーにて塗装。
残り作業のプラグ交換。
メーカーはACデルコ。
新品なんですが、、 1番手前はギャップが潰れています。その他もバラバラ。
その筋の方の話ではアメ車の部品はそんな物みたいです。 自分で調整して組むのが前提。。 ジャパンだったら出してる会社は淘汰されますね。
6本全て合わせて、ギャップは1.1mmです。
まずは左バンクから。 V6なので左右3本ずつです。
見えますか? かなりの奥です。 まずそこにあるプラグコードを外しますが無理すると失火の原因ともなってしまいます。
左の1番後ろ、6番は室内カバーが開いていたので中からアクセスしました。 それでもプラグ自体は見えない位置に付いてます。
右側は画像を撮り忘れたようです。 左が嘘のようにスペースがあり作業しやすい!
3本共に室内からアクセスしましたが、、 後から見るとタイヤハウスからの方がプラグコードも外しやすかったと思います。
外したプラグです。 メーカーは同じACデルコ。
見えていた六角部分の錆具合からの想像よりはマシな状態でした。
ギャップは1.35mmあたり。
しかし6番に付いていたこのプラグ。 中心電極が曲がっているように見えますが、、 曲がってますね。
これは新品状態からのものと推測されます。
ACデルコ品質。 という事でしょうか。
さて、一通りの作業が完了してエンジン始動。
ふと見ると水温計が高い。
きっと冷却水のエア抜きが完全じゃ無いからだろう、、 と思いましたが水が減らなくなっても変化なし。 困りました。サーモスタットを交換して終了のはずが。。 もしやエンジンが逝っちまった?
こうなると全てが怪しくなってきます。
一つずつ確認していきましょう。
①新品のサーモスタットは動いているのか?
アストロのサーモは上側設置だったのでロアホースの温度がまず上がっていき、開弁温度(90.5度)になるとアッパーホースの温度がグンと上がる
→ 非接触温度計を使用。アッパーロア間の温度差があり、アッパーホースの温度が上がる事を確認。
(この時のメーター温度を確認すると明らかに高い)
②ウォーターポンプの水流はあるのか?
ラジエターキャップを閉めると弱々しいですがホースの張りを感じます。→ 良しとしましょう。
③ラジエターの詰まりはないか?
サブタンク内はヘドロ気味。 ラジエター内クーラントには細かい浮遊物あり。 → 冷却ラインを外してしっかり洗浄が望ましいですが、閉塞というわけでは無いようです。
以上からメーター側の異常と考えました。
しかし確証が欲しいので進めます。
テスター機材でコンピューター入力水温を確認できると手軽ですがOBDが古くウチでは対応していません。
そこでアナログ的にメーター用水温センサーを取り外して社外メーターを取り付け。実際の温度を確認します。 ここが分かれ道ですね。
センサーは室内側のエンジンカバーを取り外して、
左バンク後方にあります。
フィッティングがいくつかあったので対応出来ました。
上手く使えたのが機械式のファラド F でした。
非常に分かりづらい、、
数値的には 華氏207度ということは、、
摂氏100度未満となります。
エンジンのハード系はオーケー。
要するにメーター側の不良という判断。
ここでサーモスタットの開弁も確認出来ました。開くとスーッと温度が落ちます。
あと試しにセンサーに繋がる配線をアースへ落とすと、ゆっくりと温度マックスまで上がっていきます。
確証はありませんが多分大丈夫かと思います。
そしてセンサー到着。
早速抵抗チェックしましょう。
ケトルでお湯を沸かしてグツグツ、
新品は 184.9Ω
取り外しセンサーは 164.3Ω
ちなみに常温値は、
新品 2.733kΩ
取り外し 2.663kΩ
ん〜正直思ったほどの違いは出ませんね。
全体的に温度が高い方へ特性がズレた? ような感じでしょうか。
センサー交換前に社外メーターでの走行テスト。
足回りの整備もしていたのでアイドリングのみでしたので、センサーを替えてしまう前に確認しておきましょう。
結果はバッチリ 摂氏95度以内です。
やはり問題はなさそう。
その後新品にセンサー交換。
温度表示が落ちましたね。
ある程度走ると1目盛上がる時もあり、そのあたりを行ったり来たり。
ということで当初の上がりっ放しはセンサーの特性ズレ不良と確定です。
オーバーヒートするまで水温計はずっと中央の95度線だったようなので、サーモが開かなくなった事により温度上昇 → 高温によりセンサーに影響⁈ したのではないかと思われます。
最後にクーラントも換えました。
サブタンクのヘドロ、
スッキリしますね。
クーラントはセンサーを外した穴とラジエターの口の間に水圧を掛けて透明になるまで通水。 その後4 L原液を入れてから補水。
ついでにラジエターキャップも交換。
これだけ水を通してもキャップにカスが付いてます。 やはり機会があれば取り外してチェック&洗浄が必要かもですね。 この辺りが水温の微妙な上昇に関係している可能性もあります。
さて室内側を戻していきましょう。
このカバー。シートに当たって上手く入りません。
絶対に設計がおかしい。右側のシートはこれで一番後ろだし。
カバーの後につく内装。 初めから割れを修理してありましたが更に割れ。 この割れを修理していましたが、、 どう考えても素材が悪い。パッキパキ。
ということでオーナーの了解を得て、不要部分をばっさりカット。
シガーソケットを移動、
したが裏側スペースが若干足らず、更に移動。
バックモニターは少し運転席に傾けて固定し直し。
今まで足が当たっていたETCも左ドリンクホルダー下に移設。配線も見えなくなりました。
先に書きました右側シートはこれが一番後ろの状態なので、少しでも空間が出来たのは良かったと思います。
ではまた次回。