昨年に組んだエンジンが掛からなくなったという事で引き揚げてきました。
原因は圧縮抜け。
なんとヘッドガスケットが吹き飛んでました。
燃焼室はカーボンだらけ、
それにより圧縮が上がり過ぎたのでは? という考察です。
ガスケットが抜けた事によりシリンダーとヘッド側にもかなりの傷が入っています。
オイルストーンを掛けてもこの状態。
シリンダーは前から細かい傷が見受けられました。
前回は簡易的なスプレーで焼き付け処理しましたが、しっかりと傷が埋まっている感じはありません。
ピストン状態。 大きな傷はありません。
さて、そこで今回は本格的なコーティング剤を入手したのでテストします。 ちょうど家のレンジを買い替えたので古い方はこちらで頂きオーブンを焼き付けに使用します。
まずはガスケット傷でテスト。
もうちょっと盛った方が良さそう。
ピストンはシリンダー内でスッポスポのカッタカタでしたが、シリンダーに薄め、ピストンは厚めに処理した事によりハマらないレベルにまでなりました。
シリンダーの傷も埋まってます。
ガスケットの傷はほぼ埋まり。
ピストンはリング周辺にも盛りました。
シリンダーとピストンの当たりを確認しながらペーパーで削って調整。
完成後エンジンを組みましたが、なんとピストンピンクリップをクランクの中に落としてしまいました。。
クランク割りを覚悟しましたが、クランクの向こう側に C らしき物を発見!
普通の磁石は入らないのでロングのドライバーを磁化して使いました。
ホっとなる瞬間です。 やはりコンロッド周りをウエスなどで覆った方が賢明です。
さてそれでは圧縮を測ってみましょう。
組立直ぐの冷間時、キック、 6.0k
アイドルでラッピング後、冷間、キック、7.5k
更に少し速めに回転。するとスタンドごとズルズル動いてしまうので宙吊りにしました。
ちなみに温間、キック、6.3k
温間、セル、12.0k
冷間、キック、7.3k
冷間、セル、12.0k
となりました。
圧縮が12kあれば新車同様でしょうか⁈
本当ならばキックでもう少し高めの数値が出ても良さそうなんですけどね。
今回のオイル量です。
今後オイル消費具合も確認お願いします。
そしてなんと最後の最後でプラグが斜めに入ってしまいネジ山が、、アウト。 気を抜いてはいかんのです。
プラグ用の修正器は持っていますが、M12とM14。
このM10用は持っていません。
考えた末に、不本意ではありますが実車プラグをタップ化して対処しました。
試運転は昨年よりも良好に思います。
オーナーさんには引き続きの慣らしとチェックをよろしくお願いします。