マルチクリエイト☆2児パパサロン

仕事のクルマ、バイクなどの機械系。家庭内での掃除、修理が主です。あとは、人生の歩み方を、独り言として綴っていきます。

HH3 アクティ バッテリー上がりからの〜

 

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以前に車検などで登場のアクティです。

今回は仕事中にバッテリーが上がったという事で入庫。

 

現車を診ると確かにバッテリーが上がっている。 そしてバッテリーの交換歴を確認すると他店で2年も前ではない。

 

では車両から充電はしているのか?   →   ok。

 

停車時に電気を消費していないか?   →   ok。

 

以上の事からシックリ来ませんが、とりあえずバッテリーを充電して様子見して頂きました。

 

 

 

 

すると早い段階で再発。  今回は自宅での朝イチに始動不良。  私も出動して確認してきました。

 

確かにバッテリーが上がっている。そして他車からブースターを繋げるとスンナリではありませんが何とか掛かりました。

 

ブースター時もセルが反応しない時があったのでスターターモーター不良と判断して発注。  車両はそのまま引き揚げ。

 

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再度バッテリーを充電して部品到着後スターターを交換。


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これにてモーターは元気に回るようになりました。

何度もテストして ok。 


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ちなみにエンジンの掛かり自体も悪かったのでスパークプラグをチェック。


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とりあえずオイル漏れにより没ってます。


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プラグも完全に消耗しています。

こんな状態でも普通にエンジン掛かるからスゴイですよね。

 

ギャップは、
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新品  1.1mm


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外し品 1.6mm

 

 

これにてだいぶ掛かりも良くなりました。

そして納車の段取りを取った翌朝、、、

 

 

エンジンが掛かりません。  というかスターターが回り切りません。

 

 

 

これはもしや、、、

 

 

 

 

プラグを外すとその向こう側には緑の液体が、、、

 

 

 

 

ここに来てようやく根本原因が判明しました。

 

この車両は元々冷却水が少しずつ減っていくのを補水でごまかして使っていた所、今回漏れる量が多くなり一晩停車しているとシリンダー内が冷却水で充填されてしまい、液体は圧縮出来ない為にスターターが回らなかった。  という事です。

 

オーナーさんも事業で毎日使用しており、古い事もあり次回の車検は通さないとの考えですが、何分車検を取ったばかりなのであと1年ぐらいは頑張ってほしいとの事。

 

そういう訳でヘッドガスケット交換へ突入です。


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ヘッドカバー。 オイル管理も良くなくコテコテ。


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シリンダーヘッドです。


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シリンダー側にはバッチリクーラントが見えます。


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バルブにも漏れの形跡があるのでステムシールも交換していきます。


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つまりはヘッドもバラバラとなります。


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全ての部品を洗浄してラップ巻き。


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ステムシールはスプリングの色で識別。

白  →   in

黒  →   ex


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アルミパイプを合わせて打ち込みました。


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ヘッド面はオイルストーンにて簡易面出し。


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ヘッドの組み。


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このエンジン、E07系はプラグホールに至る隙間が2箇所あります。 漏れの大部分はこの内の下側。

画像のスプリングの右側の隙間部分になります。


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上から見ると隙間が見えると思います。 なのでコレ系のオイル漏れ修理は簡単には終わりません。 

ちなみにこの車も漏れ漏れでしたがやはりこの場所から、ゴムがパキパキのプラスチックへと変質していました。


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さて、ヘッド側を完了してシリンダー側へ。

こちらも軽く面を出します。

 

 

おや?

 


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目の錯覚ですね。 ライナー横のアルミにまるでクラックが入っているように見えます。

 

年中無休が影響しているのか2番シリンダーで見えた幻が3番シリンダーにも見えるようになりました。

 

でも1番には見えません。。

 

 

ここまで来てのこの現実。 愕然としますね。

 

 

とりあえず時間的余裕も無く仕方がないので肉持ちのあるシーラーを塗り塗りして組みました。。。

 

その後冷却水が減らないようになってくれ。 と願いつつエア抜き。  ん〜、、、   残念ですがやはり少しずつ減っているように思われます。

しかし以前の減りよりはかなり少量です。一晩置いてからプラグホールより内視鏡で覗いてみましたが液体は発見出来ず。  状態は良さそうです。

エンジンの掛かりもだいぶ良くなりこれにて完了とします。

 

 

しかし、、

 

 

まだ終わらせてはくれない。

 

 

 

納車後にまたバッテリーが上がったとの連絡が、、

、、、オーマイ、、、

 

こんな事ってあるんでしょうか⁈   私の頭にはシリンダーのクラックからまた漏れ漏れになったという最悪のシナリオしか思いつきません。。

 

 

とりあえずブースターで掛かったとの事で入庫。

オーナーさんとの話でもまだ絞り切れないと伝えて預かり。  しかし予想に反してどれだけテストしても症状は出ず。  2日目も元気に掛かってしまう。 何度繰り返しても掛かってしまう。

 

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そんな中、ふと気が付いた。

オーナーさんは個宅の配送業で使われている。 

つまりはハザードランプを多用するのである。

 

電圧計と電流計をセットしてチェック。  ハザードが特に大きく電気を食っているわけでもなく正常。

バッテリーの電圧も維持している。  しかし、、

 

5分程放置してキーを回すとバッテリーが4Vまで落ちた。    結局バッテリー不良と判断し交換。

交換歴が浅く、充電して普通に使え、停車時の電力消費が無ければこれまた普通に使えるという状態、ウチでは交換というレベルには思っていませんでした。

 

オーナーさんには何度となく納車引取となってしまい御迷惑をお掛けしました。  更に成長出来るように精進します。

 

終結果、バッテリー上がりからの〜   バッテリー上がりという事でした。