お電話を頂きました。
『スパレスターってマフラーを付けたいんですが』
私 『え⁈ スパ、、、 なんです? アクラポビッチみたいなヤツです?』
『いえ、防爆仕様のマフラーです』
私 『よく分かりませんが分かりました』
到着するとコレが噂のスパレスター。
本名は『スパークアレスター』 火花を消す、みたいな感じだと思います。 工場などの構内での排気ガスを起因とした爆発事故防止用という主旨です。
内部構造は単純で、排気ガスを入口で壁に当て、
そこから筒内へ放射状に出して温度を落とすようです。 内部が風車の様に回転するわけではありません。
ネットを調べると取付場所は様々、製品自体はマフラーに差し込んで固定する構造になっています。
本来であれば純正マフラーは無加工が望ましいとは思いますが、単純なマフラーエンドへの取付では車体外へ飛び出してしまうのでNG。
そうなると切断加工は絶対です。
それならば純正の様なレイアウトが一番と思います。
ちょうどスペアタイヤ横が短いストレートとなっているのでココに決めました。
実際に収まるかは合わせてみないと分かりませんが。
まずはスパレスター本体の両パイプを切り落とします。 入口側にスリットが入っているのと、ストレート部分が意外と短いのでその調整です。 切り落とし後の長さは 29cm だったかな。
ちなみに今回のスパレスターはステンレス製をチョイスされています、耐久性を考えても正解ですね。
純正のテールピースも切断。
比べるとスパレスター側が少し太い。
そこを合わせこむ為テーパーに、
ほぼ合いました。 ストレートのパイプであればプレスで加工出来ますが、形状の付いている物はハンマーを使い徐々に修正していきます。
まずは前側パイプと合わせ。見えている真鍮のプラグは水抜き用だそうです。 真下になる様にレイアウト。
車上での溶接の場合にはバッテリーのマイナス端子を外すのがセオリーです。 通電していると最悪の場合コンピューターなどの電気系部品が飛ぶと言われています。 直しているのか壊しているのか分からない事だけは避けたい所ですね。
今回も端子を外しましたが、上手く溶接部の面が出れば車上での仮付けも無しでいけそうですね。 こんな所でベルトグラインダーは威力を発揮します。
ちなみにトヨタ純正ナビは不用意に端子を切るとロックされてしまう物が多いので注意が必要です。
今回の車両はセキュリティロックがあると見せかけて実は無い車でした。
さて、後側の出口の角度も出来るだけ修正してレイアウト、溶接しました。
最近の溶接では、
以前よりも酸化せずにシールドされるようになりました。
完成です。
思ったよりも収まっています。
ちなみにマフラー出口をなるべくバンパー開口部中心に近づくように修正しました。
変化量は少しですが加工前と比べるとこんな感じです。 画像自体の角度が違いますが若干外側向きとなっていました。