MH22S、始動時ベルト鳴きにて入庫です。
通常ですとベルトを張り直して完了なのですがそう簡単には終わらせてはくれません。
実はスズキのワゴンRで過去に同じ症状が2台ありましたが、共に乗り換えてしまい原因追求までは至らず。
1台目はMH、ベルトの次にクランクプーリーを交換した段階で乗り換え。
2台目はMC、ベルトの次にオルタネーター辺りを疑いとりあえず中古品に交換を考えていましたがこちらも乗り換えとなってしまいスッキリとしませんでした。
そして今回、全く同じ症状にて入庫。 果たしてリベンジなるか?
具体的にはカスが出るほどベルトが摩耗する事により、張りが緩くなりベルト鳴き。
では考察していきましょう。
⚪︎オルタラインのベルトが無くなっていくという事は、オルタ、ウォーターポンプ、クランクのいずれか、又は複数の?プーリーとの抵抗による削れである。
⚪︎カスを見るとオルタ周辺が一番多い。
⚪︎ベルトを外し確認すると、オルタプーリーの回転が重い。 ウォーターポンプはグイっという回転異音と小さいガタ有り。
⚪︎上記2点からまずはオルタに焦点を絞っていく。
ベルトの削れ具合、もう背面に貫通しそうです。
とりあえずオルタ内のベアリング不良を疑い分解してみる事に。
その前にオルタ自体を取り外します。 が、、
オルタが通り抜ける隙間が何処にもありません。。
なんという不親切設計。 試しにサービスマニュアルを見てみると、私の探し方が悪いのか外し方が出て来ない。
しかしオルタ単体の分解図はある。 はて??
試しにネットを検索してみると、、
エンジンをズラして、ドラシャを抜いて⁈
皆さんもやられてマス。
かろうじてドラシャは抜かずにズラしてギリギリ作業した。という記事を発見。
考察として、もしかしたらエンジンの後方を通して助手席側のバッテリー辺りから抜けるのでは? とも思いましたが無理そうです。
では作業を進めましょう。
画像のエンジン左側のスペースから、
このオルタを摘出。
結果としては、右と後ろのエンジンマウント、マフラー後方のジョイント、ラジエターの下側マウントを取り外し。 足回り、ドラシャは全てそのままにて作業しました。 やはり皆さん苦労されているようにとんでもなくスペースがありません。
さて、摘出出来たので分解。
これがプーリー側のベアリングですが、思うほど状態は悪くない。 回すとすこ〜し引っ掛かるか⁈ ぐらいなレベル。 これでは根本的な原因とは思えないが前後共にベアリング交換とします。
他のメーカーは分かりませんが、マニュアルに載っていただけあってベアリング出ますね。
打ち替えて、
ベルトを新品に。
そして元通りに復旧。 この辺りまで少し時間が掛かりましたが、このスペースへの入れ方を忘れてしまいました。 どうやっても入らない!
戦った結果、オルタを上下逆さまにすると上手く行きます。 にしても狭いですけどね。
ベルトの新旧。
これにて交換は終了。 そしてベルト鳴きテスト。
その日は良かったが、翌日の朝に少しキュルキュル。。
やはり甘くは無いですね。 とりあえずベルトを外してオルタのプーリーが重いか確認 → 正常。
ウォーターポンプはやはり若干の異音とガタ有り。
少し検索の結果、プーリーの錆にてベルトが削れるという事案を発見。
ベルトのカスがオルタ周辺に多かった事からオルタプーリーのみを交換します。
錆の具合です。
ちなみにクランクプーリー。
ウォーターポンププーリー。
全て落とせる分は錆落としました。
とりあえずその後のテストではキュルキュル音は出ず。 これにて異音がオルタなのかウォーターポンプなのか判別していきましょう。
ところで、、 何やら始動時のアイドルが低くなった⁈
止まりはしないが極低回転を彷徨ってからアイドルアップ。 水温の高低は関係無し。 ?オルタ?
と思いましが ISCV をチェック。 作動は ok 。
端子間の抵抗値も ok 。
なので先端部のカーボンを、、
拭き拭き。
戻してバッチリ、アイドルアップしました。
とりあえずキュルキュル異音は様子見となりますね。