200系クラウンです。
不具合内容は『ブレーキペダルが深い』です。
つまりは効き始めが奥という事です。
試運転ではまさしくその通り。 業者間にて入庫ですが事前にブレーキのエア抜きをされたようで、そこから不具合が発生したかは分からず、そして確認の為にもう一度エア抜きをしたが変化無しという状況にて入庫。
まずはこちらでも確認の為にエア抜きを実施 → 変化なし。
つまりはエア噛みでの不具合ではなさそうです。
そこでブレーキ廻りをチェックすると、気になる所を発見。
画像では分かりにくいですが、左フロントのキャリパーとパットの隙間が大きい。
こちらは正常な右フロント。
通常ほとんど隙間はありません。 どうやらこの隙間がある分ペダルのストロークが増えてしまっているようです。
そこでキャリパーを外して確認。
なるほど、判りました。
原因は、左フロントキャリパーの下側スライドピンの『完全固着』によるものでした。
ここでワザワザ完全と言ったのはですね、本当に動かないんです。 タガネとデカハンマーで叩いてもビクともしません。
途中こりゃキャリパーブラケットとピンは新品交換だな。 と思ったぐらいです。。
しかし潤滑剤と回転方向に力を加える事により、少〜しずつ動くようになってきました。
そして遂に抜けました!
かなりヤバイ状態。
ピンの首にてタガネの打ち込み具合が分かりますね。
錆を落とすと腐食が露わに。
腐食部分に錆の転換処理。
その後のブラケット穴清掃とグリスアップでなんとか動くようになりました。
本来ならばピンは要交換ですね。
残りの右前とリアのキャリパーのスライドピンも清掃&グリスアップをして作業完了。
そして試運転は、、
良好です。
ちなみにウチでは、車検時に必ずこのキャリパースライドピンをグリスアップしています。
今回のような完全な固着は初めてでしたが、動きが悪いとパットの片減りにも繋がります。 せめて2年に一度はグリスアップしておきたいですね。