マルチクリエイト☆2児パパサロン

仕事のクルマ、バイクなどの機械系。家庭内での掃除、修理が主です。あとは、人生の歩み方を、独り言として綴っていきます。

前編 USF40 レクサス LS460 ヒーター不良 故障診断

 

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H25年式、7万km。 症状はエアコンから全く温風が出てこない。 です。

 

確認すると確かに全く出てきません。


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まずはヒーターへのホースが温かくなるか?

→  2本共に温度は上がっています。

 

ではエアミックス側の不良か?

→  作動音有り。 エアコン自己診断もエラー無し。

 

ん〜 これでは不良の方向性が分かりません。f:id:avel8468:20191129201414j:image

そこでグローブボックス周りを外しました。

サーボの動作確認と、ヒーターコアが実際熱くなるのかを確認したいなと。

 

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何とサーボは17個もあるようです!


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そうこうしていると、冷却水のタンク内が少ない事に気が付きました。(もっと早く見るべきでした) 予想通り補水するとヒーターからは温風が。

 
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これ、サーモグラフィーでのヒーターホース2本。

90度近くまで上がっています。

1番始めのホース確認では4、50度程度、どうやら通水の温度では無かったようです。 まさかこの年式と車種で水が無くなるとは想定外でした。


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ちなみにこれは温風が出るようになった吹き出し口。


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そしてグローブボックスを外した所から見た補水後のヒーターコア。 しっかり色が変わっています。


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こちらも場所は同じくエアコンON。エバポレーター   の温度が下がっているのが分かります。

 

 

さて、ヒーターから温風が出るようになったのでコレにて完了。

 

 

 

とはならず、、

 

 

 

ここまで冷却水が減った原因を見つけなければいけません。

しかし、見渡す限り漏れた跡は無い。

ラジエターキャップから一晩加圧テストしても垂れてくるような跡も無い (圧の低下は少しあり、水は若干減った?ような気がするレベル)

 


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そんな中、有力情報をゲット。

ヒートエクスチェンジャーなる物が良く漏れるらしい。しかし外観での判断は不可。部品自体はインテークマニホールドの下。取付はパッキンなのか液体ガスケットなのかも不明。


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予想で見積もるのも嫌、ある程度の確証が欲しいのでバラしていく事に。

まずはハーネス類を抜いていく。


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こちらのハーネスも抜き。


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インマニ上はハーネスでいっぱい。


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そうこうしているとスロットルを外した隙間からスポンジが見える、、


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その間からチラリとクーラント赤の漏れ跡を発見!

やはりココで確定でした。

 

 

 

という事でとりあえずこのまま外すまで進みましょう。
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ハーネスをズラし、インマニを外しました。

(このハーネスが中々のクセモノ。最後にスターターのカプラーを外せれば楽にスペースが出来たんですが、その為には右側のエキマニを外す⁈  たった1つの配線の為にそんな事は出来ないので上手い具合にかわしました)


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V8インマニ。 オール樹脂。 ナイロンですね。

内部にもバタフライが仕込まれています。


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さてインマニを抜いた状態です。


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ハーネスのかわし具合。


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アクセス出来なかったスターター線はこのラインの先にあります。


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ここまで外れると漏れ具合が見えてきます。


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ちなみにバルブへのカーボン付着は少ない方だと思います。

よくよく見ると、直噴インジェクターとインマニへのインジェクターの両方が装着されていました。

直噴だけではこうも綺麗にはなりません。


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さてインマニの次はブローバイタンク。


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このタンク、後側からのm6がやや面倒。

コレを外す為にその前側のインジェクターホルダーに付いているアダプターを外す必要があります。そうしないとスペースが取れません。


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ここまで来れば残るはハーネスカプラー。


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しかしエンジン中央の狭いスペースでズッと高温に晒されてきたプラスチックはこの年式でも硬化しています。

必ずドライヤーにてしっかりと温めましょう。


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それでも割れが2個出てしまいました。

温め無ければほぼ全滅でしょうね。


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ようやくヒートエクスチェンジャーが出てきました。こう見ると漏れは前側のみのまだ軽症の部類⁈

でしょうか。もっと漏れが進めばオーバーヒートでメーター内に警告灯が点いた事でしょう。


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外しました。ラジエターから冷却水は抜いてありましたが内部はこの通り、しっかりと溢れてきました。 エンジン後方を伝って流れて行くので外す際は受けを準備した方が良いです。

 

 

後編へ続く、