さて先月に入庫したジムニーの状況です。
振り返ると、内容的には冷却水周りとLEDテールの球飛びだけでしたが、やけにエンジンが振るので確認していくと、、 2番の圧縮不良でした。
方向としてはエンジンの載せ換えとなります。
①リビルトエンジン
②現物オーバーホール
①が作業も早くて良いのですが、、
今回は当店でのオーバーホールとなりました。
では早速降ろしていきましょう。
ジムニーって初めからボンネットがここまで開くので非常に便利。 全ての車が90度開閉出来ると良いと思います。
という事で抜けてきました。
ATは車両に残しているのでリジットラックの頭で支え。 ちょうどミッションケースの下側に穴が空いていたので、安全の為エクステンションを挿し通してあります。
縦置き K6Aエンジン。
外す前に圧縮測定はしましたが、シリンダーリークはまだだったので進めます。
燃焼室のバルブを閉じた状態にしてエアーを導入。
その漏れ具合で気密を確認する物です。
1番シリンダーは正常範囲。
そして2番は、、 完全にアウト。
漏れ漏れです。
しかしバルブ側なのかピストンリング側なのかが判別つかず。 どうやらエア圧が低過ぎるようなので、直エアーを導入しようとするも、、 シリンダーリークテスターの先端アダプターがシリンダーに残ったまま外せずに断念。 エンジンを分解してから外す事とします。
以下はサラッとした分解状況です。
エンジンベア。
エンジンマウントは片方千切れていました。
タービンアウトレットのボルトが1本折れ。
3番インジェクターからの滲み。
オイルパンは付け直した形跡有り。
しかも前回のシールの上から盛ってありよろしくない。
そのオイルパンを付ける時にストレーナーに触れたようで、、 網目に液体ガスケットがベッタリ。
これは残念ですね。
そして今回初使用のエキストラクター。
排気の遮熱板あたりで使いましたが、すごく良い!
トルネードソケットよりも良いです。
薄いし、安いし、番手も揃っているしで、特に期待していなかっただけに「スバラシイ」の一言でした。
さてフロントカバーです。
これはオイル管理が良かったようです。
スラッジがありません。
こう見るとやはりオイル交換は重要ですね。
ヘッドカム側。
ヘッド燃焼室。
シリンダー。 好きにはなれないオープンデッキです。
ピストン。
クランク。 フライホイールはいつも専用のスタンドとなってくれます。
シリンダーブロックの歪みは無し。
クランク下側のキャップ。(と言うかこれは一体になっているので名称違うと思いますが)
この設計は剛性があって良いですね。
難点はエンジンスタンドへの取付箇所4点の内2点がこのキャップ側に有る事。でしょうか。
どうしてもブロックを2点で保持するのが気になってしまい、クランクを組んでからスタンドへ取付しようと思っています。
続く