マルチクリエイト☆2児パパサロン

仕事のクルマ、バイクなどの機械系。家庭内での掃除、修理が主です。あとは、人生の歩み方を、独り言として綴っていきます。

SP−96 中華製タイヤバランサー 故障修理 

 

メーカー不明の中華製タイヤバランサーです。

ネットで新品を買って6〜7年ぐらい経つでしょうか。

 

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これと言って不具合は無かったんですが、先日使用していたら内部で『パシパシパシ』と回転に合わせて音が出るようになりました。 その時の作業タイヤは2本だったので終わってからチェックしようと思っていましたが、、

 

そう上手くはいかず、、  『OFF』?

 

見た事のない表示となり止まってしまいました。


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現場はこんな感じです。

ちなみにタイヤは軽の 12インチ、ちょうど待ちの仕事ではなかったのでそれは幸いであります。


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さて、まずは軸の根元のカバーを取り外してみると、故障理由は一目瞭然! どうやらベルトであります。


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そこで本体上側も取り外してみると、 意外にも内部はスッカスカ。 これならもっとコンパクトに出来ただろうに、、


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話をベルトに戻しましょう。

完全に千切れた訳ではなく繋がってはいますが、劣化して損傷し外れてしまったようです。

 

にしてもですよ、こんな色のベルト見た事ありません。 中国にしか存在しなかったりして、、


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駆動と制動される側のホイールにも溶接が飛んだようなモノ(スパッタ)が付着しています。

さすが中華クオリティー


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回すとココにも⁈     

 

ピンときました。

どうやらコレ、ベルトが内側に行かない為のストッパーのようです。 外側には無いのは何故?


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まあとりあえずベルトの現物を部品屋さんに渡して探してもらう事としました。 長さは実測930mm。


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すると回答が早っ!

 

部品屋さんから工具屋さんへ回したようですが、、

 

『こんなモノはありません』の一言だったようで、やはり予感は的中です。 恐るべし中国。

 

そこで部品屋さんがソレっぽい長さのベルトをゴソっと持って来てくれました。


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とりあえずは実測935mmの、


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4PK930コレにしましょう。

4PKはベルトの山が4個あるという意味ですが、この車用に比べ、オリジナルの中華ベルトは同じ4山でもその間隔が狭い!


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そんな事からベルトがプーリーの山に掛からず、張って回すとスルスルと外側にズレて行き外れてしまいました。

 

対処法を考えると、

 

駆動モーターのプーリーとベルトの山が合ってズレなければ回転しても移動してしまう事は無いと思われる。(回される軸側のホイールには溝は一切無いが、駆動側がズレなければ大丈夫なハズ)

 

ではプーリーを新設? いや落ち着け。

 

まずは既存のプーリーの山を削り取って新たに溝を掘る。

 

段階的にはこの方が正解だ。 いや待てよ、

 

もしかするとプーリーの径が変わってしまうと回転数が落ちて不具合が出る可能性もあり得る。

 

まずは邪魔をしている山を削れば何とかならないか? 山が掛かれば後はベルトがそのカタチに削れてくれれば良いわけだ。

 


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と、作戦が決まったところでプーラーでプーリーを抜きます。

 


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どうです?

全く合っていませんよ。


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プーリーをミニ旋盤で加工。

山を2個無くしてキツイ所も少し落としました。


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そして結果は成功!

ズレる事なく回転、


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こちらも予想通り、ホイール側もズレません。

ベルトの材質的にオリジナルの中華の方がグリップする感じでしたが、通常のベルトで回転&制動共に全く問題ありませんでした。

 

プーリー加工後の試運転動画↓

https://www.instagram.com/p/CEngL3ohK9H/?igshid=3vu0v862ghiv

 

 

機能もOK。危うくベルトが無いというだけでゴミになる所でした。 

 

たかがベルト、されどベルトです。