今回はスタッドボルト。 排気廻りで画像のようになってしまう事もしばしば。
ちなみに車両はFDの13Bです。
ボルト、ナット、スタッド等のネジ山のカジリに対して、通常は潤滑剤、バーナーでの入熱と急冷、締めと緩めを交互に行う。 あたりで大体は折れずに対処できます。
しかし、全く歯が立たず。 ポキ。
画像はエキマニからのスタッドボルトです。
折れてからの処置としては、真ん中にドリルで穴を開けてエキストラクターという緩める方向に食い込んでいく工具を使います。
しかし、全くドリルの歯が立たず。 歯を何度も研磨しましたが画像程の状態で断念。 とても硬いです。
ステンレス用ドリルならばイケたかもしれませんが、結果エキストラクターが入っても無理でした。
次にモンキー掴み作戦です。 幸い根元から折れてはいないので、残ったところの2面をグラインダーで削りモンキーで掴めるようにします。 上の画像のようにしましたが、固すぎて滑ってしまいました。
しばし考えましたが、次はミニフライスでのエンドミル作戦としました。 が、エキマニのスタッド面と裏側の面が平行では無く、かなり角度がある為に上手く固定が出来ません。 軽くスタッドの頭が削れたぐらいで外れてしまいました。
こうなれば、最後の手、溶接です。
太めのボルトをTIG溶接しました。 が、ビクともしません!
まだ溶接の熱が残っていたのもありますが、溶接箇所がねじれていきます! どれだけ硬いんや!
こりゃまた折れる。 と覚悟しましたが、潤滑剤と締めて緩めて攻撃でなんとか勝利する事が出来ました。
これ、どう思われますか? ネジ山無いです。 これは人生一番の強敵でしたね。
あとナットですが、先端が少し潰されたセルフロックになっていて、それが原因かは分かりませんが、バイスに固定してもスタッドからナットは取れませんでした。 これも初です。 マツダおそるべし!